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【書評】いのちの車窓から

タイトル:いのちの車窓から
著者:星野 源
 
【まとめ】
最初に、遅くなりましたが、星野源さん・新垣結衣さん結婚おめでとうございます。
この本を手に取ったときは逃げ恥のドラマが終わった後だったので、星野源さんのことを知りたくてすらすらと読んでいました。
年始のスペシャル版も見ましたが、相変わらずのお二人で微笑ましくなりました。
新垣結衣さんはブログの最後の方に書きましたが、本当に「普通」を持っている俳優さんなのですね。
このエッセイは星野源さんが経験した・感じたことをそのまま言葉にされていて、ご本人の活躍までの道のりを読んだ人にも味合わせてくれるような本です。
 
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以下は読書メモに近いものです。
 
ハマ・オカモト星野源の暗黙のルール
「ヘビーな怒りエピソードほど面白く、笑えるように」話すことだ。

 

怒りを笑いに変えれるようなそんな話ができる人が周りにほしいですね。どうしても愚痴大会になってしまって、そんなことできないですから。愚痴を言い続けていると止まらなくなり、結局何も残らなかったということが多々あります。もっと面白さに昇華して話せるようにしていきたいです。
 
あの頃、6畳一間の中のさらに狭い、2畳ほどのサイズまでしか聞こえない小さな音で作った曲を、広大な横浜アリーナで歌う。
あのとき「誰かに伝われ」と心から飛ばした電波は、幻想でも、ナルシスティックな妄想でもなかった。

 

星野さんって裏ではすごくナルシストという話はよく聞きます。エッセイや歌詞を書く人ってどこかナルシストでも良い気がしますが。自分に酔っているからこそ人を引き付けるような言葉を生み出せるのではないかと思います。一人暮らしって誰しも小さな部屋で住むことから始める気がします。いつかここを抜け出すんだ!という思いが星野さんの飛躍の原動力になったのではないでしょうか。

 
2013年のくも膜下出血の療養中、とにかく寂しかった。
ツイッターで名前も年齢もすべてが違う、いうなればフィクション・アカウント、「ニセ垢」を作ったのだ。
決めたことは4つ
・自分の名前や情報は絶対に出さない。
・ポジティブなことだけを書く。
・批判、批評は一切書かない。
・嘘は書かない

 

星野さんがTwitterをやっていたというだけでも衝撃ですね。私もTwitterをやってますがポジティブなことだけをつぶやくって意外と難しい。日本人は98%がネガティブだそうです。ネガティブながらも「ポジティブなことだけを発信するんだ」というのは読み手が不快にならないようにという思いがあってこそだと思います。 

 
鶴瓶さんの言葉
「残されたものが、その人を語り、バトンを繋いでいきますから。だから、人間は死んでも終わりじゃない。それが、今回私が言いたかったことです」

 

この言葉はすごく心に響きましたときました。人は誰しもいつか死んでしまう。でもそれを誰かが繋いでいけばその人は死なない。いつまでも生き続けられる。何かのドラマで聞いたセリフと似ていて「人が死ぬときは人生が終わったときじゃない。忘れられた時だ。」というのが印象に残っています。死というものはもちろん怖いですが、誰にもバトンを繋いでもらえなくなったら・忘れられてしまったら、一番悲しいですね。

 
新垣結衣という人
新垣結衣は「普通」の感覚を持っている本当に少ない人物だ。
彼女は、仕事場での誠実さを見つけ、さらには並大抵の俳優がたどり着くことができない、「普通」というものを自分の力で手に入れたのだ。

 

私がテレビの画面越しに見ていても新垣さんって普通を、普通に演技しているイメージがあります。それってなかなか難しいことで、何かしら演技臭さというものが出てきてしまうものなのですが、新垣さんは見事に普通を演じているように思います。逃げ恥で言えばみくりさんという人間があたかも現実にいて、その人が葛藤している姿を友達から聞いているような感覚になる。そんな演技をする人だと思っています。