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【書評】ニッポンの素材力

タイトル:ニッポンの素材力

著者:泉谷 渉

 

 

以下は読書メモに近いものです。

 

700兆円の環境・新エネルギー市場は素材に衝撃

~中略~

新たなエネルギー危機に直面し、かつ未曾有の世界同時大不況に陥った人類は、新しい産業の萌芽を見つけたのだ。

~中略~

代表格は、太陽電池燃料電池リチウムイオン電池といった新世代の電池産業。また、白色LED、新型キャパシタなどの新照明分野がある。さらには風力発電があり、地熱発電があり、バイオエタノールがあるのだ。

 

 この中で、私が懐疑的なのは太陽電池。交換時期が短いし、メンテナンスがしづらい、災害(台風、地震、大雪等)が多い日本とは相性が悪いと思う。某小泉進次郎さんが

小泉進次郎氏肝いりの「住宅への太陽光設置義務化」、見送りとなりましたが、こんなことをいきなり言い出すなんて・・・とこの方への信頼度が駄々下がりしました。

energy-shift.com

 

 

 この新しいエネルギーの中で興味を持っているものは燃料エネルギー(水素エネルギー)です。環境負荷の低いエネルギー発電方法として、特に自動車業界で検討されていますが、そもそもの水素を充填する水素ステーションも必要になります。電気自動車のように駐車場に充電する施設を作るのは難しく、ガソリンスタンドのような水素スタンドが必要になってきます。田舎のガソリンスタンドって廃業していて、ごみ置き場になってしまっているところが多いので、水素自動車が流行り、水素ステーションが科必要になれば、これらの土地は活用されるのではと思っています。

 

taiyoko-ch.com

 

「新照明革命で見逃せないのはアフリカ市場だ。アフリカを中心とする16憶人は、いまだに電気の照明を持っていない。油とタイマツで暮らしているのだ。なんと世界人口の4分の1が近代照明を持っておらず、これでは真の意味でのグローバリゼーション経済などできるわけがない」(㈱サイコム・インターナショナル 取締役 石原昇氏)

~中略~

いまさらアフリカに原子力発電や火力発電を雨あられと作ることが可能だろうか。地球環境保護という観点で、それは許されないだあろう。

 

 アフリカの方でそんなに照明を持っていない人が多いというのは衝撃的。いつか行ってみたいなあーと思いつつ、国内の北海道富良野のラベンダーさえ、見に行けてないので、本当にいつになるか分からない。原子力発電や火力発電を作るのはESG投資の観点から、まあないでしょうね。

 

ちなみに白色LEDの学苦における世界的権威は、山口大学の田口常正教授であり、これも日本の宝であろう。

LEDの基本的な素材は、アルミニウムガリウムヒ素ガリウムヒ素リン、窒化ガリウム、リン化ガリウム、アルミニウム窒化ガリウムインジウム窒化ガリウムなど、ガリウム系の化合物が多い。そのほかにも、セレン化亜鉛、ダイヤモンド、酸化亜鉛などの素材が必要だ。そのほかにも、セレン化亜鉛、ダイヤモンド、、酸化亜鉛などの素材が必要だ。また、LED基板としては、SiC、サファイヤなどがある。

 

 この辺は無機化学に疎いのでメモ書きとして書いています。と思っていたらこの人なのか?あとでちゃんと読んでおこう。

genka86.seesaa.net

 

コニカミノルタは、GEとの共同開発で、光源有機EL参入を表明したが、光学フィルム材料増強を含め新工場用地50万m2を物色中だ。また、東レは硫黄などを含む有機半導体にナノテク材料のカーボンナノチューブを混ぜ合わせえた有機ELLを開発し、照明向けに量産を狙う。製造コストが従来比10分の1というのが魅力だ。NEC東芝ライテック、シャープ、パナソニック電工住友化学などの大手も照明有機EL開発を進行中だ。

 

 これも後で調べますが、照明に有機ELって求められているの?LEDだけでおなかいっぱいな気がする。最近はLEDでも人感センサー等の機能がついていたり、アレクサで自動に電気をつけられたありするので、そこまで有機ELが必要だと思えない。テレビ向けならわかるけど。

 

CO2排出量について言えば、トヨタプリウスの場合ガソリン車に比べて25%も減るわけであり、やっぱりエコなのだ。日本政府も先ごろになって、重い腰をあげ、省エネ型のエコカーを購入すれば最大25万円を国が補助する方針を打ち出した。

 

 この話も古いですね。2050年にはカーボンニュートラルを求められているので、それまでにはCO2の排出率はもっと下がるわけで。いろいろと言われているプリウスですがこのころは評価されていたのですね。

jp.sputniknews.com

bestcarweb.jp

 

太陽光ビジネスという点では、日本は負けていない。09年3月5日のこと、大手商社の三菱商事は、太陽光発電事業に本格参入することに決めた。スペインの新エネルギー会社であるアクシオナに34%を出資し、世界最大の太陽光発電所を共同運営するというのだ。

 

 私の個人的な意見を言うと太陽光発電はあまり期待していない。地震や台風などの災害が多い日本では維持が大変だし、メンテナンス・耐久年数を考えると住宅に備え付けるのはお勧めしない。なのに某環境大臣が…。

 

energy-shift.com

 

半導体向けシリコンウエハーでぶっちぎりの世界シェアを持つ信越化学は、将来の太陽電池ウエハー向けも見込み、福島白河周辺に40m2の新工場用地を取得することはほぼ決定した。一方で群馬県磯部エリアにも10万m2の新工場用地を年内に取得することはほぼ確実だ。

 

 信越は一般的には知名度ないけど、いい会社だよな。学生の時の就活で説明会に行った ことあるけど、真面目で凝り固まった性格の人が多い気がしたけど、企業としては非常に安定した企業だと思う。そういえば全くテレビCMしてないな。しなくてもいい人材が集まるのだろうか。人材確保という意味でもすごい会社なのかも。

 

次世代ディスプレーとして多くの期待がかかる有機ELについては、発光材料(蛍光体)の分野において世界トップシェアをひた走っている。この材料開発は23年前にさかのぼる。85年当時に研究開発を開発し、青色発光材料(スチリル誘導体)を発見する。・・・

 

 有機ELって私が学生のころは本当に実用化されるんだろうかと言われていたけど、今では流通してますね。私が知る限り、最初はTVのような大型ディスプレイに適用しようとしていて、コスパが悪すぎて使われない技術になるかも・・・という感じになっていたけど、サムソンを代表とするスマホ業界で使われるようになって、普及したように思う。

 

japanese.engadget.com

 

様々な新素材開発を進める出光興産であるが、半導体や液晶の世界を根本から変えてしまうほどのインパクトを持つ新材料開発にも成功しているのだ。それは「アダマンタン」と呼ばれている物質だ。アダマンタンとはギリシャ語でダイヤモンドを意味する言葉だ。それだけの輝きを持つ素材であり、炭素密度が大きくて、多重結合もなく、歪みも小さいなど、様々な特性を持つ。

 

 これは本当に読書メモですね。出光興産は検索をすると本当にユニークな化合物の特許出願をしているイメージ。

 

 さて、半導体製造装置や液体製造装置の静電プレートという分野で、世界トップシェアを持つメーカーがある。それが雨どいやナミイタで知られるタキロンだ。

  クリーンルームのパーテーションや、半導体製造装置などに使われるプレートは、帯電防止、さらには耐火耐燃、さらには耐薬品性にすぐれる必要条件がある。

 

 クリーンルームメーカーは知っていたんだけど、静電プレートのメーカーまでは知らなかった。いろいろ性能が求められるんだよね。話は変わるんだけど防爆製品ってどうやったらできるのか知りたい。

 

www.takiron-ci.co.jp

 

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